個人投資家のための世界マクロ投資レポート

文責:川口 由美子

1. 【NVIDIAが崩れた日──テック王者の急落は「時代の終わり」の合図か?】

わずか1日で、NVIDIAの株価が8.5%も急落。S&P500も一緒に沈み込みました。まるで栄光の王者が、音を立てて崩れ落ちるような光景です。

あなたの資産に、この“波”は届いていませんか?

日本でも、ルネサス、東エレク、アドバンテスト──多くの半導体株が巻き込まれました。

これからは「流行株」より、「生活を支える株」に投資する知恵が問われる時代です。

2. 【気づけば生活費が上がっていた──2.2%の物価上昇が静かに奪うもの】

「最近、買い物かごの中身が少なくなった」──そんな実感、ありませんか?

東京の物価が前年比2.2%上昇。でも、それは統計上の数字。

あなたの暮らしは、もっと苦しくなっているかもしれません。

高齢の私たちにとって、“使えるお金の価値が減っていく”という現実は、想像以上に重いのです。

いま守るべきは、配当をくれる会社、値上げできる会社。

そんな企業こそ、“第二の年金”となる株なのです。

3. 【日銀が動き出した──金利が戻る時代の“勝者と敗者”とは?】

国債を買い支えていた時代が、終わろうとしています。

それは「銀行が息を吹き返す」と同時に、「借金が重荷になる企業」がふるいにかけられるということ。

あなたの保有株は、どちらの側にいますか?

これからは、「お金を貸して儲ける会社」や、「自己資本が厚い会社」が頼りになる時代です。

守る投資から、確実に“育てる投資”へと視点を変える好機です。

4. 【円が強くなる──それは「世界が日本を信じ始めた」サインかもしれない】

ドル安、円高が進んでいます。

それは、世界の資金が「安全な国、日本」へ戻り始めている証拠かもしれません。

円高は、輸出にはマイナス。

でも、内需や高配当の株には、確かな追い風が吹いています。

今こそ、日本の“地に足のついた企業”へ投資するチャンスです。

5. 【アジアが上がる。では、日本は取り残されるのか?】

韓国、台湾、インド──アジア全体が3年ぶりの株高ラッシュ。

日本も4万円突破はしたものの、“一部の銘柄”に偏っているのが現実です。

でも、まだ間に合います。

“取り残された優良企業”に光が差すその前に、目を向けておくこと。

投資の基本は、「みんなが気づく前に買う」ことです。

6. 【米国の景気は“ギリギリ”──関税リスクが日本企業を直撃する前に】

アメリカの製造業は、好不況のボーダーライン上。

しかも、再び関税強化の動きが加速。

この波は、やがて日本の輸出企業に届きます。

あなたの持つ企業が、「海外依存型」なら要注意です。

でも逆に、“国内完結型”の企業には、今こそ追い風が吹いています。

7. 【財布のヒモが締まっている──日本の家庭支出が減ったという現実】

統計では、0.5%減少。わずか?

いえ、年金暮らしの私たちには、この“わずか”が痛いのです。

でも、全てが落ちているわけではありません。

“高価格帯”の商品や“特別感”のある外食、旅行にはお金が動いている。

投資先は、「皆が節約しても使いたくなる会社」です。

8. 【日銀が悩む「三重苦」──だからこそ、株は“静かな企業”を選べ】

円高、賃上げ、原料高。

この三つが同時に日本を襲っています。

この時代、問われるのは「ブレない会社」への投資です。

価格転嫁ができる、財務が強い、そして配当が厚い。

まさに、守りながら稼ぐ“理想の企業”こそ、あなたの資産の避難所です。

9. 【製造業は「回復」?それとも「限界」?】

13か月ぶりの景況感回復──でも、新しい注文は来ていない。

今ある仕事をこなしているだけでは、株価は上がりません。

本当の回復には、「需要の回復」「投資の再始動」が必要。

その兆しが見えるまでは、焦らず静観するのも投資のうちです。

10. 【サービス業が静かに花開く──あなたの街の“会社”に、光が差している】

PMIが52を超え、サービス業が景気をけん引。

それは、旅行、外食、介護、教育といった、私たちの“日常”に寄り添う業種が元気を取り戻している証です。

中小企業、地域密着、地元密着──そこにこそ、次の投資の種があります。

【結び】

「投資は若者のものではない。知恵ある者のものだ」

この言葉が、私たちの時代の投資を表しています。

派手さはいらない。

大切なのは、“見抜く目”と“静かに待つ力”。

このレポートが、あなたの資産と心の「道しるべ」になることを、心から願っています。


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